足首が痛くなるのはどうして?
ランニングをしていて「足首が痛い」と感じたことはありませんか?多くのランナーが経験するこの症状には、いくつかの原因があります。ここでは、なぜ足首が痛くなるのか、どんなケガや問題があるのか、そして治療や対策方法についてわかりやすく紹介します。
足首が痛くなる主な理由
ランニングは手軽で健康に良い運動ですが、その反復動作により足首に強い負担がかかります。以下のような要因が足首の痛みを引き起こします。
- 練習のしすぎ:急に走る距離やスピードを増やした場合、負担が大きくなります。
- 足をひねる(捻挫):不安定な地面や段差で、足首をひねることがあります。
- 扁平足やアーチの高い足などの足の形:足裏の構造が足首に影響を与え、負担を増加させます。
- 足に合っていないシューズ:サイズやクッション性が合わない靴は負担の原因になります。
- 姿勢や体のバランスの乱れ:体幹や股関節の筋力不足が、足首への負担を増やします。
足首に起こりやすいケガや不調
足首が痛くなる原因には、以下のような代表的なものがあります。それぞれの特徴を理解して、早めに対処しましょう。
- アキレス腱炎:かかとの上が痛む。特に朝や走り始めに痛みが出やすい。
- 腓骨筋腱炎:外くるぶしの後ろ〜下が痛み、つま先立ちで違和感がある。
- 後脛骨筋腱炎(PTTD):内くるぶしの後ろに痛みが出て、土踏まずが落ちてくる。
- 捻挫:足首を内側に強くひねったときに起こり、急な痛みと腫れを伴う。
- 疲労骨折:同じ部位に繰り返し負荷がかかり、骨に小さなひびが入る。
医療機関に行った方がいいサイン
足首の痛みが軽い場合は休息で回復することもありますが、以下のような場合には病院で診てもらいましょう。
- 強い痛みがある、または腫れが長引いている
- 痛みが2週間以上続いている
- 足を地面につけるのがつらく、歩行が困難
- 安静時や就寝中にも痛む
病院ではどんな検査をするの?
整形外科では、以下のような検査で原因を調べます。
- 問診:痛みが出た時期や状況、日常の運動量などを確認
- 視診:腫れ、赤み、内出血の有無を観察
- 触診:圧痛の場所や腫れ具合を確認
- 関節の可動域・筋力テスト:どれくらい動くか、力が入るかをチェック
- 画像検査:レントゲンで骨折を、MRIで腱や靱帯の損傷を調べます
痛みを治すにはどうしたらいい?
足首の痛みは、状態に合わせた適切なケアが大切です。
- RICE処置(応急処置):
- Rest(安静)…活動を中止し、患部を休ませる
- Ice(冷却)…氷で1回15〜20分、数時間おきに冷やす
- Compression(圧迫)…包帯で軽く圧迫して腫れを抑える
- Elevation(挙上)…足を心臓より高く保って腫れを軽減
- ストレッチと筋トレ:症状が落ち着いたら無理のない範囲で開始
- リハビリ:専門家の指導で正しい動きを学びながら回復
- サポーター・インソール:関節をサポートし、動きの安定性を高める
- 薬や注射:炎症や痛みが強い場合、医師の指示に従って使用
- 手術:重度の損傷や慢性的な痛みがある場合に検討されます
再び痛くならないためにできること
痛みの再発を防ぐために、日常生活やトレーニングで意識したいポイントです。
- 正しいフォームで走る:姿勢を保ち、着地は足の真下を意識
- シューズ選び:クッション性、フィット感、耐久性を確認しよう
- トレーニングの段階的な増加:無理せず徐々に強度を上げていく
- 休息を取り入れる:週に1〜2日は完全休養日や軽い運動日に
- ストレッチと筋力強化:ふくらはぎや体幹の筋肉を定期的にケア
- 柔らかい地面の活用:芝生や土の道を取り入れると足首の負担を軽減
おわりに
ランニング中の足首の痛みは誰にでも起こる可能性がある問題です。ですが、早めに気づき、適切な対策を取ることで、大きなケガを防ぐことができます。この記事を参考にして、自分の足や体の状態を知り、無理をせず休むこと、必要に応じて専門家に相談することが大切です。
ケガをしないで走り続けるためには、日々の準備とケアが欠かせません。正しいフォーム、適切なシューズ、トレーニングの管理を意識して、安全で楽しいランニングを続けましょう。
※この内容は参考情報です。痛みが強い、長く続く、気になる症状があるときは、早めに専門医に相談してください。